Nahoko Wada

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ヒュッゲトーク「アルネ・ヤコブセン:建築と植物」

グリーン・コスモロジー:緑の空間がもたらす可能性

恵比寿のイベントスペースamuにてトークイベントを行いました。


デンマークを代表する建築家アルネ・ヤコブセン。我が国ではアントチェア、エッグチェアなど椅子デザイナーとして知られていますが、どの家具も彼の設計した建築物(ノボノルディスク、SASロイヤルホテル)のためにデザインされたものでした。デザイン性、機能性に優れたそれらは、建築物と離れて「ひとり歩き」をはじめ、時代を経た今もなお世界中で売り上げを伸ばしています。

ところで、ヤコブセンのデザインの根底にある「植物、生物との関係」について語られることはあまり多くありません。本トークでは特に植物との関係に焦点を当て、ヤコブセンの人物像、デンマークの地理的条件、建築、社会制度などについて話を展開していきます。

日照時間の短いデンマークの冬は、一般の人にとっても精神的に落ち込んでしまいがちです。実際に自殺率も高く、鬱病患者、アルコール依存症も多いのです。その辛く長い冬を乗り越えるための工夫が、照明などのインテリアデザインの向上につながりましたが、ヤコブセンは常緑の空間にこだわり続けました。ヤコブセンは、住宅のみならず国立銀行の屋上にも巨大な日本風庭園をデザインしています。

ヤコブセンの<グリーン・コスモロジー>は人々に心の平穏をもたらしたのでしょうか?

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日時:2012.06.28(木) 19:30〜21:00
場所:amu 東京都渋谷区恵比寿西1-17-2
主催:amu
講師:和田菜穂子